LGBTのコモン・センス
――自分らしく生きられる世界へ
ジェンダー・セクシュアリティと法制度の関わりを研究する著者が、LGBTという言葉を手がかりに、多様な性に関する常識の編み直しを試みる。 本書の第1部では、多様な性を生きる人々の生活を描くことを通じて、当事者の声から私たちの社会を見直すためのヒントを探っていく。第2部では、全ての人が「個人として尊重」される社会を展望していくために、多様な性に関わる言葉について整理し、日本社会の現時点での課題について考察する。補章では、「多様な性」理解増進法についての対談も収録。 いかなる性を生きる人も「個人として尊重」され、安心して暮らしていくために、この社会に必要とされているのは何かを考察する一書。
- 定価:
- 1,870円(税込)
- ISBN:
- 978-4-476-03425-7
- 体裁:
- 四六判ソフトカバー
- ページ数:
- 184ページ
- 発刊日:
- 2024年6月19日
- 在庫状況:
- 在庫あり
- 参考価格:
- 1,320円(税込)
- 発売日:
- 2024年6月19日
【目次】
はじめに
第一部 わたしたちはここにいる
第一章 相方と仲間:パートナーとコミュニティ
第二章 好きな女性と暮らすこと:ウーマン・リブ、ウーマン・ラブ
第三章 フツーを作る、フツーを超える:トランスジェンダーの生活と意見
第四章 社会の障壁を超える旅:ゆっくり急ぐ
第二部 全ての個人の尊重に向けて
第五章 多様な性を考えるための言葉
第六章 日本社会の課題と展望
補章 対談 全ての人が自分らしく生きられる社会に(谷合正明×池田弘乃)
おわりに
索引
【著者略歴】
池田弘乃(いけだ・ひろの)
1977年東京生まれ、山形大学人文社会科学部教授。専攻は、法哲学、ジェンダー・セクシュアリティと法。著書に『ケアへの法哲学:フェミニズム法理論との対話』(ナカニシヤ出版、2022年)がある。編著に『クィアと法:性規範の解放/開放のために』(綾部六郎・池田弘乃編、日本評論社、2019年)、『セクシュアリティと法: 身体・社会・言説との交錯』(谷口洋幸・綾部六郎・池田弘乃編、法律文化社、2017年)がある。論考に「『結婚でないもの』とは何か」(『法と哲学』第9号129-143頁、2023年)、「『正義などない? それでも権利のため闘い続けるんだ』――性的マイノリティとホーム」(志田陽子・榎澤幸広・中島宏・石川裕一郎編『映画で学ぶ憲法Ⅱ』158-161頁、法律文化社、2021年)などがある。