生還者(サバイバー)たちの声を聴いて
──テレジン、アウシュヴィッツを伝えた30年
「わたしたちの《遺言》だと思って書き残してほしい」(強制収容所からの生還者の言葉)──ナチスの収容所で描かれた子どもたちの絵を日本に紹介し、30年にわたって活動してきたノンフィクション作家(NHK Eテレ「こころの時代~宗教・人生~」〝テレジンの絵は語り続ける〟〈2019年6月、2020年7月〉出演)がつづった渾身の一書。
- 参考価格:
- 1,320円(税込)
- 発売日:
- 2020年10月17日
- 定価:
- 1,700円(税込)
- ISBN:
- 978-4-476-03396-0
- 体裁:
- 四六判ソフトカバー
- ページ数:
- 272ページ
- 発刊日:
- 2020年10月17日
- 在庫状況:
- 在庫あり
【目次】
まえがき
第1章 ディタとの出会い 彼女と歩いたテレジン
「今も列車に乗りたくない」
ディタ・クラウスⅠ
ビリー・グロアー
ディタⅡ
ディタⅢ
ディタⅣ
第2章 絵を描いた人たち
解放70周年記念式典
残された絵画
失明の恐怖
М・コシチェルニャックとJ・コムスキー
第3章 犠牲者の名前
アウシュヴィッツ
27号棟
第4章 テレジンの子どもたちの遺言
子どもたちの名前
画用紙
ヘルガ・ホシュコヴァー
第5章 もう一人の画家イェフダ・バコン
イェフダⅠ
イェフダⅡ
イェフダⅢ
第6章 地図上から消えた村リディツェ
リディツェ村との出会い
村人たちの写真
ドイツ人にされた子どもたち
ヒトラーの子どもたち
第7章 ナチス高官の子孫たち
アーモン・ゲートの子、そして孫
「その後」を生きた人たち
ディタのメッセージ
終 章 そして、今……
あとがき
【著者プロフィール】
野村路子 (のむら・みちこ)
1937年、東京都生まれ。都立白鴎高校を経て早稲田大学文学部仏文科卒業。コピーライター、タウン誌編集長を経て、ルポルタージュ、エッセーなどを執筆。89年、テレジンの子どもたちの絵と出会い、その存在を日本で紹介したいとチェコの国立ユダヤ博物館と交渉し、貸し出しを受けて、91年から「テレジン収容所の幼い画家たち展」を主催。生き残った〈テレジンの子どもたち〉へのインタビューを重ね、執筆・講演活動を続けている。「テレジンを語りつぐ会」代表。『テレジンの小さな画家たち』で産経児童出版文化賞大賞受賞。「フリードルとテレジンの小さな画家たち」が2010年から学校図書「みんなと学ぶ国語」(小学校6年教科書)に掲載されている。日本文藝家協会会員。埼玉文芸家集団役員。