ひとりじゃないから、大丈夫。
全身の筋肉の萎縮が徐々に進行する、超希少疾病の一つ「遠位型ミオパチー」──22歳でこの病気の宣告を受けた著者は、家族、恋人、友人に支えられ、結婚し1児の母に。患者会PADM(パダム)を設立するとともに、バリアフリー情報サイト「車椅子ウォーカー」を運営し、障がい者の視点を生かしたバリアフリー施策と人々の意識改革「ハートのバリアフリー」を訴える。障がい者としての海外渡航体験なども交え、健常者と障がい者が互いに認め合い、安心して生活できる社会を目指して奮闘する著者の軌跡。
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[目次]
第1章 心さえ負けなければ、大丈夫
別れた方がいいと思う
遠位型ミオパチーって!?
病気のせいで、諦めたくない
やっと気付いた、難病の重み
自分の脚より、赤ちゃんの生命を
PADM(パダム)設立と署名活動
薬ができるかも!?
当事者運動の原点「デンマーク留学」
2015年春「グーグルインパクトチャレンジ」に挑戦!
〈寄稿〉織田さんご夫妻との巡り会い
第2章 大切な人たちと、奇跡の毎日
夫は宇宙人!?
嬉しかった誕生日
病気のせいにしない
生き急いでる?
性格と家庭環境
車椅子ママの奮闘
父の日と栄君デー
変わらぬ友情「プリンセス会」
愛ゆえの平行線!?
第3章 私は車椅子ウォーカー
障害者って恥ずかしい!?
私の翼、簡易電動車椅子
車椅子ユーザーの声をメーカーへ
障害とは、環境や社会がつくりだすもの
動画サイト「車椅子ウォーカー」
こんなところにも、行けるんです!
ハートのバリアフリー
「不便さ」の存在を知ってもらう
第4章 私の使命
私が海外に行きたい理由
日本のトイレは世界一
東京パラリンピックへの思い
ジャパンテクノロジーへ期待
夢のアフリカ・ケニア国際会議へ!
ケニアでオバマ大統領のスピーチを聞く!
ひとりじゃないから、大丈夫
〈寄稿〉仲良きことは美しきかな
あとがき
[著者]
織田友理子(おだ・ゆりこ)
1980年(昭和55年)4月生まれ。創価大学経済学部卒。NPO法人PADM(遠位型ミオパチー患者会)代表。22歳の時、進行性の筋疾患「縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(DMRV・HIBM・GNEミオパチー)」と確定診断を受ける。25歳で織田洋一氏と結婚。1年後に自然分娩にて男児を出産。これ以降、車椅子生活となる。2008年4月「遠位型ミオパチー患者会PADM」発足時より参画。PADMはDMRV治療薬開発のため、希少疾病のモデルケースとなるべく、政府への要望をはじめ、精力的な活動を展開している。指定難病に向けて累計「204万3379筆」の署名を提出した。2010年7月、現・公益財団法人ダスキン愛の輪基金個人研修30期生として、半年間にわたリデンマークへ留学。帰国後は、留学で学んだ当事者運動を、身をもって実践している。2014年1月、動画サイト「車椅子ウォーカー(R)」を開設し、国内外のバリアフリー情報を発信している。2015年3月、「Googleインパクトチャレンジ」に応募したPADM企画「みんなでつくるバリアフリーマップ」がグランプリを受賞。同年7月、ケニア・ナイロビの起業家国際会議に、米国大使館の推薦により日本人初の招待参加。福祉社会の構築へ、講演等を精力的に行い、自身の経験に基づくハードとハートのバリアフリー改善策を提示している。