第三文明社

書籍

ドストエフスキー

ドストエフスキー

勝田吉太郎

定価:
3,500円(税別)
ISBN:
978-4-476-03326-7
体裁:
四六判ハードカバー
ページ数:
360ページ
発刊日:
2014年4月16日
在庫状況:
在庫あり

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人間とは何か――この根源的な問いに、ドストエフスキーは巨大な精神力を注いだ。

近代文明に翻弄された現代人が新たな文明を模索する一書。


[目次]

【第一章】近代小説とドストエフスキーの手法

 近代小説の描く人間類型
 ドストエフスキー的人間の独自性

【第二章】人間学――社会主義社会の蟻塚と人間的自由――

 人間とは何か
 人間が人間となる時
 自由と恣意への欲求
 エゴイズムの本領

【第三章】自由の悲劇的弁証法

 自由の衝動に導かれた背徳の行方
 霊的叛逆の摘発
 罪の動機と罪人の心理

【第四章】全体主義権力の論理と心理構造

 『大審問官物語』
 自由なき福祉の王国
 二十世紀全体主義の予言者たち

【第五章】ヒューマニズムの危機

 『罪と罰』におけるラスコーリニコフの理論
 自己主張と自己犠牲
 ニヒリズムの革命理論
 現代全体主義の特徴とヴェルホーヴェンスキー
 『悪霊』の人神キリーロフの世界
 『カラマーゾフ兄弟』の世界
 無神論の疑似宗教性
 人間主義と人道主義

【第六章】宗教と倫理――弁神論の問題――

 科学時代に住まうものの疑惑
 神への不信と弁神論の拒否
 「死の家」における苦悩と不信の克服
 無神論者の代用宗教
 善の基礎づけ

【第七章】社会哲学――罪の共同体――

 ドストエフスキーの説く新しい言葉
 相互主体性にもとづく共同体理念
 「各人は万人に対して、万人は各人に対して罪をもつ」

【第八章】ナショナリズムと神

 ナロードの発見
 第三の世界的理念
 政治的排外主義と宗教的アナーキズム

【むすび】

 あとがき
 ドストエフスキー略年表
 勝田吉太郎 著作目録


[著者略歴]

勝田吉太郎(かつだ・きちたろう)
1928年、名古屋市に生まれる。1951年、京都大学卒業後、助手、講i師、助教授を経る。1955年~57年、1961年~63年、欧米諸国にロックフェラー財団の研究援助を2回受けて研究出張。1962年、法学博士(旧制)となる。1964年、京都大学教授に昇格。1991年、京都大学退官。京都大学名誉教授となる。奈良県立商科大学(現奈良県立大学)教授に就任、同大学学長(~94年)。奈良県立大学名誉教授。1994年、鈴鹿国際大学教授に就任、同大学学長。2002年以後、同大学名誉学長。2000年、教育改革国民会議委員(~02年)。2004年、瑞宝重光章。著書多数。