新潮社の戦争責任

高崎隆治

新潮社の戦争責任

高崎隆治

日中戦争・太平洋戦争下に新潮社から刊行されていた大衆娯楽誌『日の出』、文芸誌『新潮』を分析し、今日の『週刊新潮』につながるその反人権体質を浮き彫りにする。

紙の書籍

書籍

在庫あり

定価:1,320円(税込)

体裁:四六判ソフトカバー

ページ数:184ページ

発刊日:2003年8月31日

ISBN:978-4-476-03254-3

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【おもな内容】
第一章 日中戦争下の『日の出』
 ・大本営報道部との宴会や座談会をくりかえしていた雑誌社
 ・『週刊新潮』の悪質な反社会性が週刊誌全体の信用を失墜させた
 ・軍部が叫ぶ「国民精神の高揚」に呼応した
   別冊付録『熱河長城血戦録』――ほか

第二章 太平洋戦争と『日の出』
 ・開戦の一年前から『日の出』は時局雑誌になっていた
 ・まるで軍司令官のように読者を脅迫しつづける
 ・心配するにあたらないという結論を下した「原子爆弾の話」
 ・読者を劣等者として見下している娯楽雑誌の編集者

第三章 文芸誌『新潮』と戦争
 ・文学者も読者も「絶望」していたことを知っていてもなお
 ・文学的良心を貫く「面従腹背」も読みとれない編集者
 ・現実の認識を誤ったメディアは凶器に変貌する
 ・『新潮』が戦後まで延命したことが今日の文学の危機につながっている

第四章 新潮社の戦後
     ――『日の出』から『週刊新潮』へ
 ・「我ら」と記して国民を仲間に引きずり込む
 ・戦時下の言動について謝罪さえもしない
   新潮社が言う「人生の教師」とは
 ・問題なのは「低俗」が愚劣を超えた嘘で固められていること