安田喜憲
環境考古学者・安田喜憲、待望の「代表的講演集」。深刻さを増す世界の「水危機」――。人類を救う可能性を秘めた日本の伝統と英知。森里海、そして山を大切にし、生命の「水」の循環を守る文明へ。
【目次】 第1章 『人生地理学』と私 第2章 稲作漁撈文明が地球と人類を救う 第3章 富士山が世界文化遺産になった 第4章 富士山は新宗教誕生のメッカになった 第5章 森の蛇と女たち 第6章 女性原理と男性原理 第7章 動物文明と植物文明 第8章 古代文明は四大文明だけだったのか? 第9章 新たな文明を生み出すライフスタイル 【著者プロフィール】 安田喜憲(やすだ・よしのり) 1946年、三重県生まれ。東北大学大学院理学研究科修了。理学博士。広島大学総合科学部助手、国際日本文化研究センター教授、東北大学大学院環境科学研究科教授、立命館大学環太平洋文明研究センター長などを歴任。ふじのくに地球環境史ミュージアム館長を務める。国際日本文化研究センター名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授、スウェーデン王立科学アカデミー会員。紫綬褒章受章。中日文化賞、中山賞大賞、東海テレビ文化賞などを受賞。著書に『一神教の闇――アニミズムの復権』(ちくま新書)、『日本よ、森の環境国家たれ』(中公叢書)、『生命文明の世紀へ――「人生地理学」と「環境考古学」の出会い』(第三文明社)、『環境考古学への道』(ミネルヴァ書房)、『一万年前――気候大変動による食糧革命、そして文明誕生へ』(イースト・プレス)、『ミルクを飲まない文明――環太平洋文明と「稲作漁撈民」の世界』(洋泉社歴史新書y)ほか多数。