川田洋一
宿命は自分の意志で変えることができるのか──。仏教の生命論と現代科学の知見をもとに考える。
[もくじ] はじめに 第1章 仏教の目指すもの (1) 釈尊の悟り (2)苦の根源を探る (3)苦悩からの解放を説いた釈尊 第2章 宿命を変える──「九識論」の目指すもの (1)仏教の心身論──五陰仮和合 (2)五識と意識(第六識) (3)末那識──根源的自我意識 (4)「阿頼耶識縁起」の世界 (5)生命変革の原理 第3章 現代に生きる「一念三千論」 (1)限りなき向上の人生を教える「十界論」 (2)「菩薩的自己」を確立するための「十界互具論」 (3)宿命転換の法としての「十如是論」 (4)仏国土を創出するための 「三世間論」と「依正不二論」 第4章 菩薩道としてのSGI運動 (1)三つの次元の人類的課題 (2)経典に説かれた菩薩の誓願 (3)「菩薩的自己」を確立した人間群の登場 (4)自他ともの幸福を目指す菩薩道 第5章 永遠の生命を求めて──仏教の生死観 (1)現代文明からの問いかけ (2)臨死体験の意味するもの ──現代科学との接点において (3)仏教に説く「死後の生命」 ──「阿頼耶識」論を主軸に (4)仏教に説く「人間生命の誕生」 ──仏教産科学 (5)宿命を使命に変える ──願兼於業 (6)生死の「苦」を「喜び」に変える 菩薩の創造的エネルギー 主な参考文献一覧 おわりに──「宗教間対話」と仏教 [著者略歴] 川田洋一(かわだよういち) 1937年 香川県に生まれる。 1962年 京都大学医学部卒業。 東洋哲学研究所顧問、医学博士 主な著書 『生命哲学入門』 『仏法と医学』 『公害問題入門』(編著) 『生命の深淵を探る』(編著) 『地球環境と仏教思想』 『脳死問題と仏教思想』 『だれにでもわかる永遠の生命』