白珠を我は知りしか

わが精神形成と人間教育の道

梶田叡一

白珠を我は知りしか

わが精神形成と人間教育の道

梶田叡一

長年、「人間教育」の実現を訴え、国の教育政策のブレーンとしても活躍してきた心理学者・梶田叡一が、これまでの道のり(精神形成の歩み)を綴る――。混沌とした時代の中で、いかに人材を育て、幸福を開くのかを明確に示す、まさに「教育関係者 必読の書」です。

著者は、京都大学教授などを経て、兵庫教育大学など、数多くの大学の学長を歴任。この間、教育改革国民会議委員、中央教育審議会委員(副会長・初等中等教育分科会長、教育課程部会長・教員養成部会長など)を務め、国の教育政策のブレーンとしても活躍。その後、聖ウルスラ学院理事長などとして、未来を担う人材の育成に尽力しています。

本書の第1部は、著者の歩みを恩師や先人たちとの交流のエピソードなどを通して語る随筆集。第2部は、3人の識者(浅田匡教授、田中博之教授、諸富祥彦教授)と「人間教育」や「教育の在り方」をテーマに語り合った対話の記録です。



電子書籍

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参考価格:2,145円(税込)

発売日:2025年11月19日

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【目次】
第一部・随筆
わが精神形成を省みる

メンタルの強いローンウルフ(一匹狼)に憧れて
「読書への没頭」という貴重な体験
大学生になって触れた実存思想
聖トマス学院──西欧キリスト教の奥深さと現代的刷新の動き
安泰寺──道元禅との出合いと内山興正老師
カール・ロジャーズ──自己意識心理学との出合い
G・W・オルポート──統合された人格として個々人を見る
アブラハム・マズロー──高次の人間的在り方を求めて
波多野完治先生──フランス心理学から「老いのうぶ声」まで
東洋先生──折々の叱咤激励を思い起こして
井上尚美さん──言葉の力と言語論理教育
ブルーム理論との出合いと先輩知友の絆
「開示悟入」の教育原理
教育改革国民会議を振り返って
白珠を我は知りしか

第二部・対談
わが想いを語る

人間教育とは何か──浅田匡さんとの語らい
自己を育てる教育の在り方とは──田中博之さんとの語らい
「我の世界」と「我々の世界」を生きる──諸富祥彦さんとの語らい

あとがき


【著者略歴】
梶田叡一(かじた・えいいち)
1941年、島根県松江市生まれ。京都大学文学部哲学科(心理学専攻)卒業。文学博士(京都大学)。66年、国立教育研究所研究員(後に主任研究官)。日本女子大学助教授、大阪大学人間科学部助教授(後に教授)、京都大学教授・高等教育教授システム開発センター長を経て、京都ノートルダム女子大学、兵庫教育大学、環太平洋大学、奈良学園大学、桃山学院教育大学の学長を務める。この間、教育改革国民会議委員、中央教育審議会委員 (副会長・初等中等教育分科会長・教育課程部会長・教員養成部会長など)も。現在は、聖ウルスラ学院理事長、日本語検定委員会理事長、日本人間教育学会会長など。文部科学大臣表彰(2020年)、瑞宝重光章(2022年)などを受ける。著書に、『自己意識論集』[全5巻](東京書籍)、『言葉の力を育てる』(金子書房)、『教育評価を学ぶ』 (文渓堂)、『和魂ルネッサンス』(ERP)、『不干斎ハビアンの思想』(創元社)など。