岩中祥史
東日本大震災から1年後に実現した“一度きり”のミュージカル公演があった。 「被災者出演ミュージカル、秋篠宮ご夫妻ら鑑賞」 「宮城の100人、東京で感謝の舞台」 2012年3月19日の朝刊には、こんな見出しが躍った。真心の支援に対して「ありがとう」を伝えたいと、舞台に立った114人の被災者たち。はじまりから本番まで、奇跡の舞台裏を綴った感動のドキュメント。 ──「全員被災者、全員シロウトだなんて信じられないほど、心に強く響きました。おみごと!」(声優・山寺宏一氏評)
[もくじ] プロローグ 1章 「ミュージカル!? だれが、なんのために??」 2章 「くやしい!」が被災者共通の思い 3章 稽古は続くよ、どこまでも 4章 〝ただの被災者〟が…… 5章 さあ、いよいよ本番! エピローグ あとがき 出演者、創作スタッフ、当日ボランティアスタッフ、DVD制作スタッフ一覧 [著者略歴] いわなかよしふみ●1950年生まれ。愛知県立明和高校から東京大学文学部へ。卒業後、出版社勤務を経て編集プロダクションを設立。「名古屋」や「県民性」をテーマにした著書が次々とベストセラーとなり、“都市学・現代県民性評論の第一人者”と呼ばれる。著書に『博多学』『札幌学』『広島学』(以上、新潮文庫)、『新出身県でわかる人の性格』『日本全国 都市の通信簿』『鹿児島学』(以上、草思社)、『県民性仕事術』(中央公論新社)、『名古屋の品格』(学研新書)などがある。