田丸ようすけ
DBコミックス
西暦350年頃、インドの貴族を父に、亀茲(きじ=クチャ)国の王の妹を母として生まれた訳経僧・鳩摩羅什(くまらじゅう=クマーラジーヴァ・羅什三蔵)の生涯を描く。彼は9歳の時、当時の仏教の中心地・罽賓(けいひん)国に留学し小乗経(部派仏教)を学ぶが、帰国の途中、法華経を授かる。その後、401年に後秦国の姚興(ようこう)王に迎えられて長安に入り、亡くなるまでの10年ほどの間に、74部384巻にのぼる仏典を漢訳し、その訳業は「絶後光前」と讃えられたという。
【目次】 第1章 誕生 第2章 神童 第3章 破戒 第4章 戦乱 第5章 訳経 解説 【著者プロフィール】 田丸ようすけ(たまる・ようすけ) 1941年、岩手県宮古市生まれ。70年、東映動画入社。講談社新人漫画賞に入選し、本格的に漫画を描き始める。86年、料理漫画「七色かぼちゃ」(週刊プレイボーイ)で新境地開く。代表作に、「地価革命」「ジャパン・シンドローム」。