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傅益瑶作品集 一茶と芭蕉

傅 益瑶

 水墨画家・傅益瑶(ふ・えきよう)が、小林一茶の俳句と、松尾芭蕉の「おくのほそ道」から67点を選んで絵を描き、文章とともに収録した作品集。「アジアと芸術」シリーズの第2弾。

 著者は、中国画壇の巨匠・傅抱石を父に持ち、幾多の風雪を越えて日本に留学。平山郁夫氏、塩出英雄氏といった名だたる画家に薫陶を受け、中国伝統文化を礎に、水墨画の新境地を拓いてきた。
 著者は本書で語っている。「時に想像の翼を広げて、私は二人の詠んだ世界を描きました。時空を超えて芸術と自由に遊ぶことは、人間だけに与えられた素晴らしい特権であると私は思っています」(「はじめに」から)

 カバー絵は、著者の書き下ろし画である。近江国・義仲寺での時雨忌(芭蕉忌)に駆けつける一茶(左)の目には芭蕉(右)の姿が。芭蕉が世を去って百年あまりの歳月が流れていた――。
 一茶は詠んだ。「義仲寺へ急候はつ時雨」――。
 「二人の俳句に流れる精神は通じ合っている」と著者は言う。独自の世界観で描かれた作品の数々に触れ、一茶と芭蕉と一緒に旅するような遊び心に溢れた一冊となっている。

 この電子書籍には、紙の本がございます。→鳳書院HP 

傅益瑶作品集 一茶と芭蕉
電子書籍
参考価格:
3,300円(税込)
発売日:
2024年10月31日

【主な内容】
・はじめに
・1章 一茶
  桜さくらと唄われし老木哉
  雀の子そこのけそこのけお馬が通る、など42点
・2章 芭蕉
  夏草や兵どもが夢の跡
  五月雨の降のこしてや光堂、など25点

・おわりに
・掲載作品目録


【著者略歴】
傅益瑶(ふ・えきよう)
水墨画家。1947年、中国・江蘇省南京市に、中国画壇の巨匠・傅抱石の第五子として誕生。79年、中国教育部の国費留学第一期生として来日。創価大学で日本語を学ぶ。81年には武蔵野美術大学大学院で塩出英雄氏に師事。83年、東京藝術大学平山郁夫研究室に入り、研究生として敦煌壁画の研究と日本画を学ぶ。ニューヨークの国連本部や北京国立美術館をはじめ、国内外で個展を数多く開催し、Eテレ「趣味百科」講師、NHK「日曜美術館」などテレビ番組にも出演。中国国務院から「第5回中華之光賞」、日本政府から令和3年度「文化庁長官表彰」が授与されている。