北東アジア市民圏構想
分断は悪、結合は善──。日本・韓国・北朝鮮・中国・ロシアの歴史と現状を読み解きつつ、米朝首脳会談の行く末、日本の対米姿勢と沖縄への視点、ロシアにおける平和の位置づけ、民主主義をめぐる日韓の温度差などから、公文書改竄問題と長期政権のリスク、「ナショナリズムを超克する価値観」の重要性まで、揺れる北東アジアをめぐる諸問題を、作家・佐藤優氏と国際法学者・金惠京氏が語り合う。隣国有事の際には「朝鮮国連軍地位協定」があるゆえに日本が直接の攻撃対象になるリアルな危険性を指摘し、共栄共存の政策によって攻撃の意思を失わせる平和の枠組み構築と、生命尊重の価値観を共有する市民のネットワーク作りを提起する。
- 参考価格:
- 990円(税込)
- 発売日:
- 2019年6月28日
- 定価:
- 1,540円(税込)
- ISBN:
- 978-4-476-03378-6
- 体裁:
- 四六判ソフトカバー
- ページ数:
- 224ページ
- 発刊日:
- 2018年10月15日
- 在庫状況:
- 在庫あり
【目次】
第1章 北東アジアのデモクラシー革命
第2章 朝鮮半島の過去・現在・未来
第3章 日本政治の課題解決に向けた方策
第4章 北東アジアを結ぶ思想と民主主義
【著者プロフィール】
佐藤優(さとう・まさる) 1960年、東京都生まれ。作家。同志社大学大学院神学研究科修了後、専門職員として外務省に入省。在ロシア日本大使館に勤務し、主任分析官として活躍。著書に『自壊する帝国』(新潮文庫)、『国家の罠』(新潮文庫)、『国家の攻防/興亡』(角川新書)、『国家のエゴ』(朝日新書)、『創価学会と平和主義』(朝日新書)、『佐藤優の「公明党」論』(第三文明社)、『ゼロからわかるキリスト教』(新潮社)、『世界観』(小学館新書)、『十五の夏』(上下巻/幻冬舎)など。第10回安吾賞受賞。
金惠京(キム・ヘギョン) 1975年、韓国・ソウル生まれ。国際法学者。早稲田大学大学院で博士号取得。専門は国際法、国際関係学、テロリズム。ジョージ・ワシントン大学総合科学部専任講師、ハワイ大学韓国研究センター客員教授、明治大学法学部助教などを経て、日本大学危機管理学部准教授。著書に『涙と花札──韓流と日流のあいだで』(新潮社)、『風に舞う一葉──身近な日韓友好のすすめ』(第三文明社)、『柔らかな海峡──日本・韓国和解への道』(集英社インターナショナル)、『無差別テロ──国際社会はどう対処すればよいか』(岩波書店)など。