松本健一
レグルス文庫
大正時代から平成まで─。 ドストエフスキイ・ブームに見る日本の精神状況を開示。
[もくじ] 第三章 社会と個人の接点─大正期 5 葉山嘉樹と小林多喜二 6 プロレタリア文学運動のなかで 第四章 個我への埋没─昭和九年から十二年 1 プロレタリア文学運動の終息 2 小林秀雄の思想的流血 3 シェストフ論争のあとで 4 文芸復興のなかの二つの動き 5 転向のたどりついた道 6 暗い奈落の底で 第五章 復活と変容─昭和二十年から二十五年 1 焼跡のなかで 2 観念の弁証法のゆくすえ 3 批判的継承と変容の兆し 4 〈政治と文学論争〉のなかで 5 戦後文学の終息 6 ふたりの叛逆者 原著 あとがき ドストエフスキイに憑かれる日本人─一九七〇年以降 1 『ドストエフスキイと日本人』の後に 2 「革命に憑かれた世代」について 3 「豊かな」社会とニヒリズム 4 現代の精神的荒野 付録「毎日出版文化賞」特別賞選評