タゴールの世界
我妻和男著作集
インドの心とベンガル文化を知る!──タゴール研究に身を献げ、日印文化交流の懸け橋として生きた碩学の論考を集成。
本書は、日本におけるタゴール研究、ベンガル語とベンガル文化・文学研究の碩学として知られ、日印文化交流の発展に尽力した我妻和男(1931~2011)の著作集。アジア人初のノーベル賞受賞者でもあるインドの詩聖タゴール(1861~1941)の膨大な業績や、日本とタゴールの深い関わりを中心としつつ、インド文明・ベンガル文化圏についての論考も交え、著者が多くの新聞・雑誌・文集へ寄稿した随筆・論文、講演記録やインタビュー記事などを収めた。また、ベンガル語で著述した原稿も翻訳し、できるかぎり収録した。
- 参考価格:
- 5,500円(税込)
- 発売日:
- 2022年3月11日
- 定価:
- 7,700円(税込)
- ISBN:
- 978-4-476-03370-0
- 体裁:
- A5判ハードカバー
- ページ数:
- 752ページ
- 発刊日:
- 2017年11月12日
- 在庫状況:
- 在庫あり
【目次】
編者まえがき
凡例
Ⅰ 飛翔するタゴール
詩聖タゴールの世界
タゴールの世界
飛翔するタゴール
タゴールとガンディー再発見
タゴールとバングラデシュ
独印文化交流
タゴールの近代インド倫理思想
タゴールのDharma 観をめぐって
Ⅱ タゴールと日本
タゴールと日印の文化交流
日印美術交流の先駆者
タゴールと日本
近代日印文化交流
天心とタゴール
岡倉天心とタゴールの素晴らしい出会い
天心・大観・タゴール家
日印文化交流の先駆者と荒井寛方・氏家町
近代インド美術と荒井寛方
荒井寛方日記に寄せて
結びつける壁
インドにおける堀至徳
堀至徳について
タゴールと平等通昭
タゴールと二人の柔道家
さびしい日本の姿勢
国際化する日本と南アジア
シャンティニケトンのタゴールと日本の女性たち 我妻絅子
Ⅲ インドの心
ベンガル・ルネッサンス考
ベンガル語言語民族主義
ベンガル文学に就いて
バングラデシュの現代仏教
ラーマクリシュナを偲ぶ
インドの心
インド文明と価値
近代インドと子ども
Ⅳ インドの言語
インドの言語
インドの民族と言語
Ⅴ 私自身のこと
ベンガル語の講義
異文化交流通して平和の探究を
私自身のこと
求む、ベンガル語の本の盗人
来世ではベンガル人に生まれたい
〈付〉 デーミアン
〈我妻夫妻のこと〉
シャンティニケトンに棲みついた鳥 ニマイシャドン・ボシュ
我妻さんとベンガル語の三十年 オミトロシュドン・ボッタチャルジョ
我妻夫妻のこと─ 驚くべきふたり シュニル・ゴンゴパッダエ
日本での「タゴールの夕べ」 ニレンドロナト・チョクロボルティ
我妻さん ポビトロ・ショルカル
我妻先生を偲んで 河合 力
我妻先生の本 渡辺一弘
〈資料〉
我妻和男著作一覧 日本語
ベンガル語
著者略歴
編者あとがき 野呂元良
索引
【著者プロフィール】
我妻和男(あづま・かずお)1931~2011■東京都出身。東京大学文学部ドイツ文学科卒。同大学院からドイツ語とインド哲学で修士号を取得。横浜国立大学助教授、ビッショバロティ大学(インド国立タゴール国際大学)客員教授・日本語学科長、早稲田大学助教授、筑波大学助教授・教授・学系長、麗澤大学教授を歴任。筑波大学名誉教授、麗澤大学名誉教授、ロビンドロ・バロティ大学名誉博士ほか。比較文化学者、タゴール研究・インド学専攻。日印タゴール協会を中心者として設立し、ビッショバロティ大学内に日本学院を設立。同大学より国民至高者賞、西ベンガル州政府よりタゴール賞受賞。日印文化交流とタゴール研究への寄与で、瑞宝中綬章受章。『タゴール─詩・思想・生涯』(麗澤大学出版会)ほか、日本語・ベンガル語の著書多数。「タゴール著作集」(第三文明社)の編集委員・分担執筆者。