岩木秀樹
鳳書院ブックス
「長く広く共に下から」によって、幸福と共存を創る 今、世界には不幸や悲惨が渦巻いている。人生を楽しむために生まれてきたはずの私たちは、どうすれば仲良く幸せに生きることができるのか。本書では、平和学・中東イスラーム学・国際関係学を専門とする著者が、「長く広く共に下から」をキーワードに、幸福と共存を実現するための方途を考察する。 前作『人はなぜ争うのか』に続き、内容は「3人の対話形式」で展開。「ビッグヒストリー的視点の重要性」から宇宙と人類の歩みを長いスパンで見つめ直し、そこから「ノン・ヒューマンの広い視野」「共感・共同・共有」「幸せとケアと奇跡の存在」へと考察を広げていく。さらに、「貧困・格差の現状」や宗教、多様な価値観にも光を当て、人間だけでなく、動植物や環境、将来世代を含むすべての存在が共に幸せに生きる社会のあり方を問いかける。 この書籍はまだ販売されていません。2026年10月22日発売予定です。販売サイトによっては、購入の予約ができます。
【目次】 はじめに Ⅰ 長いスパン 1 ビッグヒストリー的視点の重要性 (1)ビッグヒストリーの可能性 (2)ビッグヒストリーの時期区分と課題 (3)ビッグヒストリーによる未来 (4)宇宙への進出の問題 (5)宇宙的志向 2 人新世の可能性 (1)人新世の時代 (2)人新世への批判と応答 コラム 1 人新世の否定 Ⅱ 新しい広い視野 3 脱成長とアース・デモクラシー (1)脱成長への道 (2)私的所有や商品化に対するアース・デモクラシー (3)将来世代と死者 4 転換期と地球倫理 (1)3つの転換期 (2)今後の地球倫理 5 ノン・ヒューマンの広い視野 (1)ノン・ヒューマンと正義概念の拡大 (2)畜産動物の現状と動物福祉 (3)ワンヘルスとしての新型コロナウイルスの問題 コラム 2 宗教と感染症 6 AIと私たち (1)AIの意味 (2)進化と情報 (3)AIと人間 (4)AIの問題 コラム 3 データや情報の問題点 Ⅲ 共に生きる 7 共感・共同・共有 (1)協力と分かち合い (2)様々な連帯の可能性 (3)能力の共有化と利他 コラム 4 コモンズの悲劇 8 幸せとケアと奇跡の存在 (1)幸福を求めて (2)ケア的志向と自死予防要因 (3)レジリエンスと心的外傷後成長 (4)奇跡の存在 Ⅳ 下から目線 9 貧困・格差の現状 (1)世界の貧困・格差 (2)日本の貧困・格差 (3)「溜め」のない社会と社会的排除 10 貧困と富裕の連鎖 (1)貧困の連鎖 (2)富裕の連鎖 (3)タックス・ヘイブンの弊害 (4)貧困・格差による病気 (5)社会的孤立と暴力 コラム 5 富裕層の特徴 11 貧困・格差の是正 (1)貧困に関する比喩と正義 (2)是正のための方途 (3)ベーシック・インカムの可能性 (4)ベーシック・サービスの可能性 (5)グローバル税制による再分配 コラム 6 グローバル化と資産全体への課税 Ⅴ 信念の視点 12 宗教の定義と日本 (1)宗教とは何か (2)宗教の意義と課題 (3)日本仏教の歴史 (4)近代天皇制の歴史 コラム 7 仏教と権力 コラム 8 天皇制の行方 13 宗教の観点 (1)日本における宗教 (2)起源としての宗教 (3)祝祭としての宗教 (4)共感・集団としての宗教 (5)宗教の両面性 14 価値観の自覚と東洋的志向 (1)ファーストを超えて (2)立ち位置の自覚 (3)東洋的志向の有効性 コラム 9 イスラームの将来と魅力 おわりに 参考文献 【著者略歴】 岩木秀樹(いわき・ひでき) 1968年、兵庫県尼崎市生まれ。 1986年、東京都立八王子東高校卒業。 1994-1995年、トルコ共和国アンカラ大学留学。 2000年、創価大学博士後期課程修了、博士(社会学)。 専門は、平和学・中東イスラーム学・国際関係学。 東日本国際大学東洋思想研究所客員教授、創価大学・神戸学院大学非常勤講師、東洋哲学研究所研究員。 単著に、『戦争と平和の国際関係学-地球宇宙平和学入門-』論創社、2013年、『中東イスラームの歴史と現在-平和と共存をめざして-』第三文明社、2018年、『共存と福祉の平和学-戦争原因と貧困・格差』第三文明社、2020年(岡倉天心若手奨励賞受賞)、『きちんと知ろうイスラーム』鳳書院、2022年、『幸福平和学-暴力と不幸の超克』第三文明社、2024年、『人はなぜ争うのか-戦争の原因と平和への展望-』鳳書院、2025年。