ラビンドラナート・タゴール
タゴール唯一の長編小説「ゴーラ」を収録。古いヒンドゥーの習慣や伝統を重んじる気難しく頑なな保守主義者・ゴーラの姿を通し、19世紀の最後の四半世紀、タゴールが青春時代を生きたベンガルの社会の世相と、当時のインド社会が抱える矛盾を描き出す。
[目次] 小説「ゴーラ」 我妻和男訳 解題 我妻和男 解説 野間 宏 編集委員 山室 静 野間 宏 森本達雄 我妻和男 [タゴール] 1861~1941。インドの詩人・思想家・教育者。イギリス留学から帰国後、多数の詩、小説、戯曲を発表し、絵画も手がけた。1901年、ベンガル地域のシャンティニケタン(平和の郷)に寄宿学校を設立 (タゴール国際大学に発展)。東西文化の融合にも尽力し、世界各地で講演も行った。1913年、抒情詩集『ギタンジャリ』でノーベル文学賞を受賞(東洋人初となるノーベル賞受賞)。「インド国歌」及び「バングラデシュ国歌」の作詞・作曲者でもある。